暗い夜道を歩いていた。
ホントに暗くって、道の両脇が木立が生い茂ってて
まるで長野の田舎の夜道みたい、って思いながら歩いていた。
後ろから来た車のヘッドライトに照らされて
前がにわかに明るくなったと思ったら、
首から血を流しながらフラフラと倒れそうに歩いている男が視界に飛び込んできた。
何?、と思ったら、その手前に恐ろしく青白い顔をした長髪の男が
こちらに向かって走ってくるのが一瞬だけ見えた?
と次の瞬間、
強烈な脚払いをくらって背中から地面に叩き付けられ
その男に両肩を押さえられて、馬乗りになられてしまった。
そいつのは口から血をたらしながら歯をむいた。
犬歯が恐ろしく尖っている。
何とか体を動かそうにも、そいつの力が強く身じろぎすらできない。
全身が恐怖で凍り付いた。
「吸血鬼?」
助かりたくって、知恵を必死で振り絞った。
そうだ!
今晩の夕飯で食べたのは鶏胸肉のニンニクステーキ、
そして昨日はトラック班の納会の二次会で
ニンニクたっぷりの王寺ラーメンを食べた!
だから私の息はまだニンニク臭いはずだ!
今朝、親父に「お前ニンニク臭いぞ」って嫌な顔されたし・・・
吸血鬼ならニンニクに弱いはずだ!
一縷の望みをかけ、
私の首筋に狙いを定めて近づいてくるソイツの顔めがけて
全力でフーフーハーハーと息を吹きかけた。
途端にそいつの顔が苦悶に歪んだ・・・、いける、助かるぞ・・・
間髪入れずに全力でフーフーハーハー
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ホントに暗くって、道の両脇が木立が生い茂ってて
まるで長野の田舎の夜道みたい、って思いながら歩いていた。
後ろから来た車のヘッドライトに照らされて
前がにわかに明るくなったと思ったら、
首から血を流しながらフラフラと倒れそうに歩いている男が視界に飛び込んできた。
何?、と思ったら、その手前に恐ろしく青白い顔をした長髪の男が
こちらに向かって走ってくるのが一瞬だけ見えた?
と次の瞬間、
強烈な脚払いをくらって背中から地面に叩き付けられ
その男に両肩を押さえられて、馬乗りになられてしまった。
そいつのは口から血をたらしながら歯をむいた。
犬歯が恐ろしく尖っている。
何とか体を動かそうにも、そいつの力が強く身じろぎすらできない。
全身が恐怖で凍り付いた。
「吸血鬼?」
助かりたくって、知恵を必死で振り絞った。
そうだ!
今晩の夕飯で食べたのは鶏胸肉のニンニクステーキ、
そして昨日はトラック班の納会の二次会で
ニンニクたっぷりの王寺ラーメンを食べた!
だから私の息はまだニンニク臭いはずだ!
今朝、親父に「お前ニンニク臭いぞ」って嫌な顔されたし・・・
吸血鬼ならニンニクに弱いはずだ!
一縷の望みをかけ、
私の首筋に狙いを定めて近づいてくるソイツの顔めがけて
全力でフーフーハーハーと息を吹きかけた。
途端にそいつの顔が苦悶に歪んだ・・・、いける、助かるぞ・・・
間髪入れずに全力でフーフーハーハー
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